木目込み人形

あらかわの職人
荒川区伝統工芸技術保存会
荒川で現在も受け継ぐ職人の技

木目込み人形


桐の粉と糊を混ぜて作る「桐塑(とうそ)」などで人形の胴体を成形し、表面に筋目(溝)を彫り、その溝に衣装の布の端をヘラで埋め込む「木目込み」の技法によって仕立てる伝統的な人形制作技術である。布地を胴体に貼り付けるのではなく溝に差し込んで固定するため、衣装の形が崩れにくく、端正な仕上がりになるのが特徴である。

木目込み人形は江戸時代中期に京都で始まったとされ、上賀茂神社の祭礼で用いられた柳箱の残片を使って人形を作ったことが起源と伝えられている。丸みのある愛らしい形と、衣装が胴体に収まるコンパクトな造形が特徴で、雛人形や五月人形として広く親しまれてきた。

現在では、顔を筆で描く「書き目」のほか、ガラスの目を入れる「入れ目」などの表現も用いられ、伝統の技法を生かしながら多様な人形制作が行われている

あらかわの職人

柿沼利光

木目込み人形